こんばんは。Sawaoです。
昨日は勤務先の新年会でした。
お世話になっている先生方と
お話ができ楽しいひとときを過ごせました。
会場まではもちろんとウオーキングで往復しました。
なんとか運動を続けています。

ところで
今日は成人の広汎性発達障害(PDD)の鑑別診断について
つぶやきたいと思います。

Sawaoとしては、
強迫性障害や統合失調症と診断され治療されている
成人のPDDの方を何例か経験したことがあり
鑑別診断としてはこの2障害についてつぶやきたいと思います。

強迫性障害についてですが、
成人期に診断されるPDDは、こだわりなどのために、
強迫性障害と診断されるケースも多いと思われます。

ただPDDの症状は生来から存在するため、
母子手帳や小学校・中学校での通知票などを利用した
綿密な生育歴の聴取や
知能検査や補助診断ツールを利用した
精査を行うことで、鑑別しております。

ただ、難治性の強迫性障害の一部にはPDDと診断されうる一群が
存在するというのが今日のコンセンサスとなっているようです。

        自閉症スペクトラム障害のある精神科患者への対応
               精神科医のための臨床実践マニュアル 参照

また統合失調症については、
成人のPDDの方が統合失調症と診断され
余分な抗精神病薬などの投与などがなされている
ケースも存在しているのが事実であると思われます。

統合失調症に関しても上記のような綿密な生育歴の聴取や精査で
鑑別を行っておりますが、なかには生育歴や発達歴がはっきりしない
ケースも散見されます。

そのような場合は、
Japanese Adult Reading Test(JART)
             新興医学出版社 東京 2006 参照
ウェクスラー成人知能検査(WAIS-R)
             日本文化化学社 東京 2006 参照
の2つの知能検査を試行し、
それぞれの知能指数の差に注目することで
PDDと統合失調症を鑑別する方法
                 (太田豊作先生らが考案)
なども補助診断ツールとして有効かもしれません。

        精神神経学雑誌 113(11) 1137-1144 2011 参照

次は対応(治療)についてつぶやきたいと思います。
応援よろしくお願いしまーす。